求人票を裏読みする③ 「違和感のある求人」

求人票を見ると、内容に違和感のあるものに接することがあります。
たとえば、以前こういう求人がありました。

「清掃会社 受付2名募集」

これを、求人票に書いてあるとおりに受け取れば「清掃会社での受付」ということになりますが、
「清掃会社で受付が2名も必要なのか?」
と疑問に感じる方もいると思います。

さらに、この求人を深読みして、
「清掃会社は指定管理者※になっていることが多いから、これは公共施設の受付なのかも?」
と考える方もいるかもしれません。

実はこの求人、「清掃会社の受付業務」ではなく「放送関連企業の受付業務」だったのです。何らかの事情があり、就業場所を明記することができなかったと思われます。結局、応募された方はわずか数人でした。(清掃会社が人材派遣や職業紹介の許認可を受けているケースがあります。)

こういう求人は、「おかしいのではないか?」という疑問を持たない限り、注目せずに流してしまうことが多いのではないでしょうか。

会社の規模に比べて求人数が多い(このケースの場合に限りません)
その会社の業種では考えづらい職種の求人(新規事業に進出する等)

など、「おかしい」と感じる求人はいろいろありますが、求人情報に対して「違和感」がある場合は、採用側の立場に立って「想像力をはたらかせる」ことが非常に重要です。

特に、都会に比べて求人数が少ない地域であれば「求人をひとつひとつ丹念に見る」という行動と視点は、絶対に必要なことだと思います。


※「指定管理者」… 公の施設の管理を任される法人・団体のこと。


(2012.10.30)