「印象に残ることば」で話す

実際の面接や、模擬面接などに同席していると、「印象に残る人」と「まったく印象に残らない人」がいます。
「見た目」ではなく「話の内容」に限定して言えば、印象に残る人は「話の内容に引っかかりのある人」です。

たとえば、「仕事で心がけていることは何ですか?」と質問をされた場合、
「『コミュニケーション』をとることです」
「『チームワーク』を常に意識しています」
などと答えてしまうと、採用担当者の印象に残ることはまずありません。

それは、「就職活動で頻繁に使われる言葉」であり、「会話に広がりもない」からです。
特に、ありふれた言葉の多用は、面接ではやってはいけないことだと思います。

では、「どう話せばいいのか?」ということですが、重要なのはやはり「自分の言葉で話す」ことです。
「それは結構難しいなぁ…。」と感じるのであれば、「ありふれた言葉をメインに持っていかない(補足的に使う)」ということも方法のひとつです。
たとえば、
「職場が楽しくないとスムーズに仕事をすることができませんし、成果も上がりませんから、コミュニケーションをとることを常に心がけています」
と答えれば、適度な長さにまとめられていて、コミュニケーションをはかる理由がわかり、その人の職場でのイメージを膨らませることができます。

また、「最近うれしかったこと、悲しかったことは何ですか?」と質問された場合、
「肉親、ペットの死」、「子供の誕生」
などは、最も即答しやすいものですから、これも強く印象に残ることはありません。
(もちろん、「そういう答え方をしてはいけない」ということでなく、「そこに自分なりの視点を付け加えて語る」のであれば、まったく問題はありません。)

そういった「自分なりのことば」「自分なりの表現」が、聞く人に「引っかかり」を感じさせ、印象に残っていくのだと思います。

そのためには、日頃から「自分について」「はたらくことについて」「趣味・特技について」…など、さまざまなことを考える習慣をつけることが大切です。

深く考えたことばの結晶が、あなたの印象をより深めていくはずです。

(2013.2.26)