「言葉のキャッチボール」を意識する
面接を終えた方に、「どんな感じでしたか?」と聞くと、「言いたいことが言えました!」とか「話が盛り上がりました!」と笑みを浮かべて話す方がいます。本人は「採用に近づいた!」と思っていたのに、結果は不採用だった。これはよくあるケースです。
面接は「コミュニケーションのひとつ」ですから、まず「相手(面接担当者)が何を知りたいか?」を汲み取って、それを「適切に、程よい長さで」で伝える必要があります。
「採用されたいから、思いを熱く伝えたい!!」というのはよくわかりますが、あれもこれも伝えようとすると焦点がぼやけて、聴いている方が「結局何が一番話したいことなのか?」と感じることがありますし、話す時間が長くなると「言葉のキャッチボール」が上手くできずストレスを感じます。
それに加えて、面接の場合は相手が笑顔だったり頷いて聴いている(ように見える)ことが多いですから、「伝わっている!」と勘違いして更に調子に乗って話し続けることがあります。もちろん「聴いている」という場合もありますが、「(表情は笑顔でも)話が長いなぁ…」と感じているのかもしれません。
また、質問に対する答えが短すぎると、「言葉のキャッチボール」のスピードが速くなりすぎて、相手が対応できなくなります。面接担当者は、会話の中から求職者の意識や考え方などを知ろうとしますから、淡白な会話にならないように心がけることも大切です。(たとえば、「趣味は?」と聞かれて「映画です」と答えるのではなく、「映画です。先週は◯◯を観ました。月にDVDを含めて◯本ぐらい観ます」などと答えた方が、相手へのイメージが膨らみ、キャッチボールしやすくなりますよね。)
特に普段から「話が長い」と言われている人は、話を簡潔にまとめることを心がける必要がありますし、面接は求職者にとって「相手を知る」以上に「自分を知ってもらう」という場ですから、「聞き上手」だと言われている人は、「言葉を添える」ことを意識することが大切です。
(2013.3.22)