「志望動機」を考えるヒント

履歴書は、自分の過去を記述する部分がほとんどです。過去は変えようがありませんから、そこで違いを見せようとすれば、字を丁寧に書くとか、構成を工夫するぐらいしかありません。(当然それらはしなければいけないことです。)

履歴書で工夫する余地があるのは、「志望動機欄」です。ですから、ここに最も力を入れる必要があります。

最近の履歴書は、数年前の履歴書に比べ、この「志望動機欄」が大きくなっているものが多く、思いが強い人は存分に書くことができる反面、2、3行で適当に書いてしまうと「『やる気のなさ』のアピール欄」になってしまいますから、配慮が必要です。

では、どのように書いたらいいのか?

当然、「どの会社にも通用するもの」「ありふれた言葉」などは、採用担当者の心に響くことがありませんから使えません。
重要なのは、「自分しかない『志望理由』を考えること」です。

これは、なかなか難しそうですが、「過去の仕事と、これからの仕事を関連付けて『志望動機』を考える」と、比較的簡単に作ることができます。

たとえば、これはある女性の例ですが、

〈以前の仕事〉
・百貨店内のケーキショップの販売員
・行列ができるほどの人気店で、販売力よりも商品力で売れる
・接客販売のスキルアップができなかった

〈希望する仕事〉
・簡易郵便局の正職員

〈この方の志望動機のヒント〉
・以前の仕事は、自身の販売力を磨けなかった
・郵便局は、どこでも同じ価格の商品を売っている
・商品の違いはないので、「自身の販売力=売上増」につながる
・お客様とのコミュニケーションを図り、「遠いけど、あの人から買いたい!」と思われる接客技術を身につけたい。

という流れで、「過去の仕事」と「希望する仕事」を関連付けていくと、「志望動機」が見えてきます。

まずは、自己理解や仕事理解を深めることですが、それでも「なかなか難しい作業だなぁ…。」と感じるのであれば、就職相談ができる方との面談を通じて考えていくこともできると思います。


(2012.07.19)