経験者は優遇されるのか
その業種・職種の経験者は、採用に一番近いところにいるのでしょうか?
  
  以前、税理士事務所の代表の方2名に採用について伺ったところ、
  
  A税理士事務所
   ・税理士事務所に勤務経験があること
   ・簿記2級以上
   ・ワード・エクセルを使いこなせる
  
  B税理士事務所
   ・税理士事務所での勤務経験がない方
   ・簿記3級程度、ただし興味のある方
   ・パソコンはたしなむ程度で可
  
  と、ほぼ真逆の条件を提示されました。
  
  おそらく、A事務所は「即戦力・能力重視」であり、B事務所は「人物重視」ということになると思います。
  B事務所が「勤務経験がない方」という点を最重視しているのは、
  「前職での経験が染み付いた方は指導しづらい」
  ということを考えてのことだと思われます。
  
  就職する場合「経験者が必ず有利である」とは限らないということです。
  
  実際の就職活動において、求人票にこのような条件が提示されているのであれば、「『経験者はA、未経験者はB』に応募すれば採用の可能性は高まる」ということが言えるのでしょうが、そこまで明記されている求人は多くはないと思います。しかし、「できれば経験者」「できれば未経験者」という考えを持った企業は多いはずです。
  
  だったらどうするか?
  
  経験があっても、なくても、面接や応募書類作成においては、
  「ゼロからスタートする姿勢で仕事に取り組んでいきます」
  という姿勢を見せることがベターだと思います。
  もちろん、未経験者の方は、経験者を上回るような強みをあらかじめ考えておく必要がありますし、経験者の方は、過去の経験や実績が、新しい会社で通用するものばかりではないと認識して(むしろ通用しないと考えた方がいい)、それを強くアピールするよりも、謙虚な姿勢で臨んだ方が良い結果を生む可能性が高いと思います。
(2012.11.8)
 









